こわれること いきること


こわれることいきること あらすじ

 

 

東京の介護専門学校に通う遥は、自分勝手な理由で田舎の友人の結婚式に出席しなかった。その日2011年3月11日、東日本大震災がおこり、同じ結婚式に向かう車で被災した遥の家族4人は全員亡くなってしまった。一人だけ生き残った彼女は深い贖罪の意識と喪失感に苛まれながら専門学校卒業後、地元の介護施設で働いていた。わがままな老人たちの世話をしながら遥はどこか空虚な日々を過ごしていたが、そこにかつての恩師・小田由美子が入居してきた。認知症を患い、遥のことも覚えていないが、吹奏楽部の顧問であった由美子や心優しい入居者たちと触れ合うことによって、遥はもう一度フルートを吹き始め、徐々に自分を取り戻していく‥。